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2005年2月12日 (土)

クリフォード・カーゾン

20050212MozartJP久々に、本当に久しぶりにクリフォード・カーゾンが弾くモーツァルトの協奏曲の録音を聞いた。イシュトヴァン・ケルテス指揮LSOで26番「戴冠式」と27番変ロ長調。

やはりカーゾンのモーツァルトは素晴らしい。戴冠式の第2楽章、カーゾンがいかにモーツァルトを愛しているか、いかに一つ一つの音を慈しんでいるかが、ストレートに伝わってくる。

私が音楽を聴き始めた30数年前の日本の批評界はほんとうに酷くて、フルトヴェングラー流の激しく興奮に満ちた演奏だけが評価され、カーゾンのような演奏家は地味の一言で片付けられるような状態だった。
そんな中でたった一人、三浦敦史さんだけが、カーゾンを非常に高く評価していた。三浦さんはイギリス音楽好きで、必然的に英国の演奏家を好むと言うのはあったにしても、こうした心からの感動を呼び起こす音楽家を、私たちに教え続けてくれた功績は大きいと思う。

今なら嫌いな批評家の文章はそもそも読まないし、たまに読んでも「あ、また書いてるな」ぐらいで終わるが、若い頃はどうしても影響される。もし三浦さんの評論を読まずに過ごしていたら、私の音楽生活(と言う程のものでも無いが)は、刺激と迫力の演奏家だけを追い求める、相当に貧弱なものとなったのではないかという気がする。

カーゾンも三浦さんもずいぶん前に故人となられた。今の若い聴衆にとっての「三浦さん」は誰なんだろう。

写真はモーツァルトの生家(ザルツブルク)。

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コメント

三十年前ですか!
そのころ音楽評論というものを読んだことはないですが、いつごろかしら、三浦敦史さんの本、何冊か、楽しく読んだものです。

投稿: edc | 2005年2月12日 (土) 09:34

中学生のころに、姉が読んでいた「音楽の友」誌で、バイロイトの写真(当時は全部ヴィーラントの演出だった)を見て、この不思議な世界はなんだろう???と思ったのが私のオペラ入門でした。
それと同じ頃ラジオでベーム指揮BPOのブラームス1番を聞いて感動したというのがクラシック入門。で、どっちが早かったか、今は忘却の霧のかなたで思い出せないのですよね・・・
たぶん36、7年前ということになると思うのですが。

最初のうちは特に評論家の名前など気にもせずに音楽雑誌を読んでいたものでしたが、二人だけちょっと他の方たちとはスタンスが違う人がいるなとは、子供心にも感じていました。三浦敦史さんと柴田南雄さんでした。

投稿: TARO | 2005年2月12日 (土) 16:24

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