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2005年3月15日 (火)

モーツァルトの肖像画とMETのデータベース

20050315metJPエレクトラは一休みして、でもやはり音楽の話題です。

2月1日の日記でご紹介した、新発見のモーツァルトの肖像画。真贋論争がおきているようです。pfaelzerweinさんからのトラックバックで教えていただきました。もちろん真贋というのは描いた画家の方じゃなくて、モデルのほうですね。くわしくはpfaelzerweinさんのサイトをご覧ください。

さてkeyakiさんのブログでご紹介いただいた、NYのメトロポリタン歌劇場(写真)のデータベース。見てるだけで面白いとは、このことで、他の劇場でも是非ともやって欲しいものです。

とりあえず私の大好きなソプラノのマーティナ・アーロヨの出演作を調べました。
まず驚いたのは彼女はすでに50年代にMETデビューをしていたこと。といっても「ドン・カルロ」の天の声なので、主役として登場するまでには、そこから6年を要することになります。

脇役時代に歌ったのは
59、61年に「ドン・カルロ」の天の声
61~62年には「ニーベルングの指輪」全曲に出演しています。
「ラインの黄金」のウォークリンデ、「ワルキューレ」のオルトリンデ、「ジークフリート」の森の小鳥、「神々の黄昏」の第3のノルンとウォークリンデの2役。

この後3シーズンは出演記録はなく、65-66年のシーズンに突如「アイーダ」のタイトルロールで登場することになります。これがたぶんプライスの代役で歌って、センセーションを巻き起こしたという時でしょう、きっと。演出家の故・三谷礼二さんが聞かれたのも、この時のことだと思います。
このシーズンには他に「ドン・カルロ」の今度は天の声ではなく堂々エリザベッタを、そして「蝶々夫人」「イル・トロヴァトーレ」と一気に4演目で主役を飾ります。
よく67-68年には新たに「ローエングリン」と「仮面舞踏会」が加わり、68-69年のシーズンには「ドン・ジョヴァンニ」のドンナ・アンナ、そして「トゥーランドット」が加わります。ニルソンのタイトルロールに、彼女のリュウ。うわ、聞きたい・・・
69-70年には「カヴァレリア・ルスティカーナ」
70-71年には「エルナーニ」、71-72年には「運命の力」、72-73年には「マクベス」、75-76年には「ラ・ジョコンダ」、76-77年には「アンドレア・シェニエ」。以後は新しい役はなく、86年10月の「アイーダ」がMETでのラスト・パフォーマンスになります(ガラ・コンサートを除く)。

オペラに興味の無い方は「だから、なんなんだ」と思うかもしれませんが、こういう出演記録を調べるのが、楽しいのですね。あ、でも興味の無い人は、どっちみちここまで付き合ってはくれてないでしょうか?

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コメント

>こういう出演記録を調べるのが、楽しいのですね。

ほんとに、「だから、なんなんだ」なんですけどねぇ。
ライモンディのメトデビュー1970年のエルナーニではマーティナ・アーロヨさんとご一緒させて頂いてますね。
あとは、マクベスとアイーダ、ライモンディは楽なちょい役ですね。
ドミンゴファンは、こういう楽しみがないですね。なにしろご本人のHPがメモ魔を自認するだけあって、完璧ですものね。

ところで、マーティナ・アーロヨさんは、今までのソプラノさん達とはちょっと違うような気がしますけど・・・

投稿: keyaki | 2005年3月15日 (火) 01:53

す、鋭い!そうなんですよ。
普通ならそんなに興味をもたない声質なんです。
最初はそうでもなかったんですが、じわじわと好きになっていったという私にとっては珍しい例です。(彼女を聞いてるうちに、だんだん先輩のレオンティン・プライスも好きになりました。)

好きな理由の一つは、声が凄いというのは当然あるんですが、良く聞くと表現がすごく可愛らしく、女らしかったりするんです。
もう一つは、彼女はモーツァルトとヴェルディが得意なんですが、そこからもわかるように様式的な歌というか、スタイルがきっちと定まった歌が良いんですね。そこいらへんも私好みなんです。
(逆に言うとヴェリズモ・プッチーニ路線はいまひとつ--だと思う。録音が極少なのではっきりとは言い切れないんですが。)

ライモンディのMETデビューは「エルナーニ」だったんですか。またずいぶん渋いものでデビューしましたね。日本デビューはスパラフチレでしたっけ?

投稿: TARO | 2005年3月15日 (火) 02:58

ほんとにほかのオペラハウスもやってほしいですね。データはたぶん倉庫?に眠っているんでしょうから・・・ X年で破棄、消却(焼却?)とかなのかしら^^;

投稿: edc | 2005年3月15日 (火) 05:52

オペラ雑誌のバックナンバーを調べて、スケジュール欄を追いかけると言う手がありますけど、これは予定が載っているだけで、実際にそのキャストで上演されたかの確認が取れないところが痛いですよね。批評も初日しか出ないですし。

やはり劇場がちゃんとやってくれるのが一番いいわけですが、イタリアあたりの劇場は、ちょっとダメっぽいかも。

アメリカは歴史が新しいせいだと思いますが、記録すると言うことに情熱を燃やす傾向があるような。

投稿: TARO | 2005年3月15日 (火) 13:10

このデータベースの前身の「上演記録」は以前からあったのですが,ここまで使いやすくなったとは知りませんでした.

投稿: Esclarmonde | 2005年3月15日 (火) 21:27

>イタリアあたりの劇場は、ちょっとダメっぽいかも。
ミラノ・スカラ座は、本が出ていて、索引があるので、けっこう便利です。
メトよりいいのは、ダブルキャストがわかることと、代役だったとかもわかることですかね。
ちょっと調べてみましたが、アローヨさんは、1971-1972年シーズンに、アイーダで出演していますが、Bキャストはジェシー・ノーマンです。

投稿: keyaki | 2005年3月15日 (火) 22:27

>Esclarmondeさん

あ、そうでしたか。放送されたものの記録は見たことがあるんですが、上演記録の方は見ておりませんでした。それにしても、なかなか長持ちしそうな玩具です。

>keyakiさん

>ダブルキャストがわかることと、代役だったとかもわかること

それは便利ですね。代役だったというのが分かると、また色々と想像がふくらみますし。

アイーダはアバドが振ったものですよね。
この2人のダブルっていろんな意味で重量級ですよねぇ。
アーロヨが歌った方は昔スカラ座のミュンヘン引越し公演の時のライヴが海賊盤が出回ってましたね。ノーマンについては、登場の際に舞台装置の柱の間をくぐれずに、グルッとまわって出てきたと言う逸話を本で読んだことがあります。作り話だろうと思いますが。

投稿: TARO | 2005年3月16日 (水) 00:27

そうそう、同じプロダクションがミュンヘンで引越し公演してますネ。その時のBキャストはノーマンではなくて、Josella Ligiというソプラノです。

もう一つ書き忘れましたが、
>日本デビューはスパラフチレでしたっけ?
そうですね。
ファヴォリータのバルダッサーレも歌っていますが、スパラフチレはイヴォ・ビンコとダブルキャストなので、いつどちらが歌ったかというのがはっきりつかめてません。記録があれば教えていただきたいです。ネットで見つけたリゴレットのプログラムでは、ライモンディの名前が先なので、初日に歌った可能性大ですね。
そうすると日本デビューはスパラフチレということですね。
ファヴォリータは、マイナーなオペラの上、日本ではクラウスの知名度が低かったそうで、チケットを売るのに苦労したそうですヨ。

投稿: keyaki | 2005年3月16日 (水) 10:10

そうだったんですか。日本ではヨゼルラ・リージと呼ばれていたソプラノですね。(llaをルラと表記するのはNHK流ですね。)

スパラフチレはライモンディがメインだった筈ですよ。記録はどこかにあるはずですが、ちょっと今は調べられないです。すみません。

図書館か文化会館の音楽資料室で当時の「音楽の友」を調べるのが、一番早く調べられると思います。その前後に黒田恭一さんによる、ライモンディへのインタビューも掲載されているかもしれません。(黒田さんのインタ、たしか「音楽の友」だったと思うんですが、少々自信ありません。)

投稿: TARO | 2005年3月16日 (水) 12:42

TAROさん、こちらからトラックバックさせていただきました。
METの検索機能、私もお世話になっております。
TAROさんはアーロヨがお好きなのですね。彼女の歌声は去年でしたか、何かの拍子で『カヴァレリア・ルスティカーナ』の「ママも知るとおり」を聴いただけなのですが、影のある美しさを持った女性らしい歌声に惹かれた記憶があります。全曲録音を何か聴きたいと思いつつ今まできてしまいましたが……ファースト・チョイスはやはりヴェルディものが良いのでしょうか?

投稿: ユルシュール | 2005年3月19日 (土) 11:34

ユルシュールさん、TBありがとうございます。

アーロヨ、ファースト・チョイスはやはりヴェルディがいいかと思いますが、いくつかの録音はかなり求めにくい状態になってるかもしれません。
入手しやすいのは、ムーティの「仮面舞踏会」とバーンスタインの「ヴェルディ/レクイエム」でしょうか。特にレクイエムはとても感動的な歌唱です。ぜひとも!

投稿: TARO | 2005年3月19日 (土) 12:48

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