ベレン
スペインではクリスマスになると、イエスが誕生した時の様子を表す人形が飾られます。ベツレヘムの馬小屋に聖母マリアと誕生したばかりのイエス、ヨセフあるいは東方三博士などの登場人物たちの人形がおかれ、ちょうど日本の箱庭のような感じでしょうか。
これは「ベレン」と呼ばれるんですが、このベレンが教会や学校などの建物の前に飾られていてクリスマス気分を――といっても日本のなんちゃってクリスマスとは違う、敬虔なカトリックの国のクリスマス気分を盛り上げます。
このベレンの人形は家庭では、毎年1つづつ増やしていったりするんだそうで、このあたりは日本の雛人形にも似ていますね。
ということでベレンの由来を調べてみたら、なんと聖フランチェスコがイエス誕生の様子を模型にして作ったのが始まりなんだそうです。つまり発祥はスペインじゃなくて、イタリアだったんですねえ。なぜスペインで定着したんでしょう?(<それを解説してるサイトは見つかりませんでした。)
なおこの写真はトレドの教会の前に飾られていたもの。教会の名前は忘れました・・・
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コメント
ああ、これ。以前にちょっと記事しにしたので、TBします。カトリックでは、学校、教会などにおかれます。そして、はじめは赤ちゃんキリストはいないのですが、降誕祭のミサのとき、キリストになぞらえた赤ちゃん人形を飼い葉桶に置きます。カトリックの本屋さんや教会の売店には家庭用のセットや人形もいろいろ売ってます^^!
投稿: edc | 2005年12月22日 (木) 13:54
オレンジの木があって、いかにもスペインらしいですね。
私も家庭用のセットを持ってます。お雛様と一緒で、最近はさぼってだしてないですね。
記憶違いかもしれませんが、映画「ホームアローン」の何作目か忘れましたが、教会の外にこの馬小屋が飾られていて、泥棒がそこに立って、人形のふりをしていたような場面があったような、、、アメリカでもカトリック教会は飾っているということですよね。
ちょうど本家本元の写真がありますのでTBさせていただきます。
修道士さんが、キリストの赤ちゃん人形を置く瞬間です。(笑
投稿: keyaki | 2005年12月22日 (木) 14:59
euridiceさん、keyakiさん、TBありがとうございました。
>euridiceさん
某学校の馬小屋、雪が降っていてなかなか素敵ですね。
日本でもカトリック系の学校では、ベレンを飾っているとは知りませんでした。スペイン独特の習慣かと思っていたんです。幼稚園のは坂道の途中に飾ってあるというから、完全にスペイン風(?)ですねえ。
スペイン関係のサイトを開くと、どれも聖フランチェスコじゃなくて、聖フランシスコとスペイン語形で書いてあるのが、なんだか・・・
>keyakiさん
keyakiさんもお持ちとは!(ついでに「ホームアローン」まで見てるとは!)
ようするにカトリックはどこもやってるけど、スペインの場合国中カトリックだらけだから、目立つということなんですね、きっと。
アッシジの写真、たしかに本家本元ですね。でも敬虔な修道士がQPみたいな人形を抱いてたりするのかと思うと、なんとなく笑いたくなるような。
投稿: TARO | 2005年12月22日 (木) 22:41
>なんとなく笑いたくなるような。
ですよね...^^;
ミサの中で、赤ちゃんキリストの人形を飼い葉桶に寝かせて、プレゼントとかを、祭壇のところに作られた馬小屋に置いていくのなんて、大の大人がちょっと気恥ずかしい・・・ような。とても身につきませんねぇ・・・
前の職場、クリスマス・パーティーの前にやってました・・・なにしろ本家本元の末裔たちの日本拠点ですから^^!
投稿: edc | 2005年12月22日 (木) 23:01
ドイツではクリッペ(Krippe)といいます。可愛い響きですよね?こちらではカトリックに限らず、各教会やクリスマスマーケットに必ず大きなものが置かれています。
小さい家庭用のものもクリスマス市で眺めていますが、、さすがに購入せず。木造りのかわいいものには惹かれますが。。
カトリック国イタリア(プレゼピオ)やスペイン(ベレン)はいかにもで、しっくりきますよね。聖フランチェスコが始めたとは知りませんでした。
投稿: フンメル | 2005年12月22日 (木) 23:28
euridiceさん
えー、職場のパーティの前とかでもやるんですか・・・
ちょっと驚き。新たな知識が次々と・・・
クリスマス・ミサは、昔一度だけノートルダム大寺院のを見に行ったことがあるんですが、入口のところに観光客が山といて、人ごみに弱い私はすごすごと帰ってきました。
従って中で何が行われていたかは、全く判らず。
きっとこういうのもやってたんでしょうね。カトリックだし。
投稿: TARO | 2005年12月23日 (金) 00:13
フンメルさん
ドイツにもあるんですか。カトリック圏だけじゃないんですね。
クリッペ、美味しそうな響きです。こんがりと程よく焼けた感じ(?)。
外に飾る大きいのは日本だったら門松みたいなものなんでしょうか。小さいのはお正月のお飾りを外した後で買うダルマとか?
投稿: TARO | 2005年12月23日 (金) 00:16
>職場のパーティの前
カトリックの職場でしたからね、大きな行事(といっても、クリスマス・パーティーと卒業式だけだけど)の前に、ミサをするわけ。とってもモダンな祭壇のところにドーンと馬小屋(屋根はないけど)がおかれてました。
ドイツではカトリックじゃなくてもするんですか。
まあ古い伝統だったら、普通の人々は、カトリックやめたからってやめられなかったかも・・楽しい行事ですものね^^!
投稿: edc | 2005年12月23日 (金) 07:46
フランスではクレッシュ(crèche)と言い、ラテン語のcripia(飼葉桶)から来ているそうだから独語と同語源ですね。多くの教会の飾られ子供達お手製の素朴なものから、大変精巧な大型ものまで色々見ますし、家庭で飾る例も珍しくないです。
聖フランチェスコが始めたと言うのは伝承で、実際にはローマ時代から洞窟を飾ったり、中世聖史劇なんかに先例が認められるようですけど、今の形では16世紀ぐらいに定まったみたい。
欧州ではナポリのものが有名で、17世紀に始まると言うから、当時ナポリを領有していたスペインに多く伝わったんじゃないでしょうかね。
フランスではプロヴァンス地方のものが有名で特に「サントン(santons=小さな聖人たち)」と呼ばれます。
フランスでは昨年3月に、イスラム・スカーフ着用問題を背景に、政教分離強化法が可決され、公立校での顕著な宗教表徴(イスラム・スカーフ、大型十字架、ユダヤ教のキッパ)の着用は禁止されています。反教権の「世俗的共和国」を生み出した仏革命の伝統を継承するフランスは欧州諸国の中でも政教分離原則に厳格で、「カトリック」ではなく「自由・平等等の世俗的共和国理念」という「フランス的アイデンティティ」への同化を(タテマエでは)移民統合の原理としてきましたから、譲れない論点でした。
それに伴い、公立校でのクレッシュ飾りつけも自粛されています。大半がカトリックの私立校は別ですが(イスラム・スカーフを容認しているカトリック校もある)。学校によるようですが宗教性の露骨なクリスマスの歌(「静けき真夜中」も!)も避けているようです。ちょっと驚きですね。
昨年のクリスマス時にはパリ郊外の高校で、数人の生徒の抗議を受けて校長判断でクリスマス・ツリーが一旦撤去され、「ツリー飾りは宗教性のない祭り気分」だとする大多数の生徒の声に押されて再び眼に付かない場所に設置されるなんていう話題もありました。
同じ頃イタリアでも、ヴェネト地方の一部教師が学校でのプレゼピオ作成を自粛したのに対して、議員が伝統の継続を呼びかけ、学校プレゼピオ・コンクールを組織したという話もありましたね。背景には学校内の十字架取り外しを求めた政教分離訴訟があったらしい。伊憲法裁は十字架を認める判決を下しましたが。
政と教の区分は、突き詰めると融通ムゲですから厄介ですね。日本は、靖国に代えてこちらの世俗的「無名戦士の墓」に相当する世俗的「国立追悼施設」を作るのが、私はやはり明快だと思うのですが。
投稿: 助六 | 2005年12月23日 (金) 08:43
euridiceさん
なるほどぉ・・・。カトリック系の学校や職場だと、クリスマス・パーティの前にミサをやるんですね。
でも人形置くのがパーティじゃなくてミサの方に出てくると言うのが、なんとなくニヤニヤしちゃいます。教会関係者がきいたら不謹慎なというでしょうけど。
投稿: TARO | 2005年12月23日 (金) 17:15
助六さん
フランス語はクレシュですか。
>子供達お手製の素朴なものから、大変精巧な大型ものまで色々見ますし、家庭で飾る例も珍しくないです。
こうなると七夕飾りにも似てきますね。
聖フランチェスコというのは伝承なんですか。フランチェスコの名前を持ち出すことで、行事の権威付けということでしょうかね?
フランスの政教分離の厳しさは、凄いですね。
もともと宗教と政治が密接に結び付いてきた歴史を持つヨーロッパだからこそ逆に、という感じがします。
ひるがえって日本では、自民党の憲法改正案が政教分離の原則をゆるくしようとしてますから、かなり対照的です。
こちらは宗教が政治を支配することの怖さを知らない日本人ならでは、と言う気がしてます。
投稿: TARO | 2005年12月23日 (金) 17:30