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2006年3月20日 (月)

小泉化現象 ~ニュースの落穂拾い・2 Watch What Happens

20060320Dainohara2JP前置き はじめに今日のニュースの前に、すごく長い前置きです。

私が小泉首相を嫌いな理由は、実はその政策ではありません。無論彼の政治は私が良いと思うのとは正反対のものを目指しているので、外交にせよ経済政策にせよ、そのほとんどに大反対ではあります。
でも政治的に賛成できないからといって、その人を嫌いになるかと言えばそうではないように思います。私だけに限らず、誰かが政治家を「嫌い」になるには、概して人柄とか人間性とか、思想・信条・政策等々とはちょっと違う要因があるのではないでしょうか。

私が小泉首相で本当に不愉快なのは、その詭弁癖です。
どうしてこの人は、実態とはずれた、しかし耳あたりの良い言葉を持ち出して、国民を言いくるめようとするのでしょうか。

たとえば新聞等でも大きく報道された「どの時代でも成功した人と成功しない人がいる」「格差が出ることは悪いこととは思っていない」という発言。

この言葉は、格差がどんどん拡大していて、貧困層が増えているという批判に対してのもの。
この発言それ自体は間違いではありません。努力した人と努力しなかった人の間で格差が出るのなら、それはむしろ当然といえます。しかし小泉改革によって実現した社会は、努力のいかんにかかわらず、中間層がいやおうなく落ちこぼれていく社会です。

大企業がリストラの名前で社員を解雇し、下請企業を切っていく。その中で真面目に働こうにもリストラの後、新たな職は見つからず、無職のまま妻のパートに頼って暮らしたり、会社を立て直せず自殺する中小企業の経営者がどんどん増えているという事実。そして一番の問題点は、一度落ちたら二度と浮かび上がってこれないシステムに、社会がなりつつあるということなのです。
それに対する回答が「格差が出ることは悪いこととは思っていない」なのです。

詭弁と言うのともちょっと違うんでしょうね。なんか適切な言葉がみつかりません。

成功・不成功もおなじことです。例えば放漫経営で倒産したり、無理な投機に手を出して破産したりと言う人に、同情はいらないでしょう。
もしかして小泉さんは、ちゃんと経営してたのに、銀行から融資を引き上げられたり、連鎖倒産に見舞われたり、経営規模を縮小したり、そしてその中で解雇されざるを得なかったりという人々が、山ほどいるという事態をご存じないのかもしれません。
バブル以後の政治の無策のおかげで格差が生まれ、小泉改革によってさらに格差から這い上がれない社会を作っておきながら、「どの時代でも成功した人と成功しない人がいる」。

「国民をなめるのもいい加減にしろ」と私は言いたいのですが、相変わらず支持率は高く、もしかして怒ってる私の方が変なんだろうかと思ってしまいます。

一ヶ月ぐらい前でしょうか。猪口少子化担当大臣の発言もみごとに小泉流で「猪口よ、お前もか!」でした。
そう、あの話題になった「待ち組み発言」です。

「『負け組』の人は立派だ。その人たちは戦ったのだから。本当に反省すべきは『待ち組』だ」

ああ、もうこの発言を聞いたときほど、猪口氏に対して怒りを覚えた時はありません。

はいあがろうにも、はいあがれず、拡大する格差の中で絶望しか残されずに、自殺していった人々のことをなんと思っているんだろう、この人は。誰が立派に戦って負けて散りたいと思うだろうか。石にかじりついても生きてやり直したかったはずだ。しかし格差の再生産の中で、それが許されない社会を小泉改革と称するものが作り上げ、自分も大臣としてその一翼をになってるんではないのか、この女は!
――あ、違う。つい興奮してしまいました。この女は、じゃなくて あなたは でした。

ニュース ということでようやく今日のニュースです。

で、小泉流の詭弁と言うか、言いくるめというか、言葉で国民をだまそうというやり口は、野党にも広がっているようです。

「民主党の鳩山幹事長は20日、名古屋市内で講演し、前原代表の党運営について「中国脅威論を振りかざしたり、政令指定都市(選出)の県議不要論とも思える発言をして、『オレについて来い』と言っても、これではついて行けないと(いう声を)、党内で高めてしまった」と述べ、トップダウン型の手法を改めて批判した。

 そのうえで、「偽メール」問題で民主党が苦境に立たされていることに関連し、「小沢一郎さん(前副代表)、菅直人さん(元代表)、横路孝弘(衆院)副議長の所に通って、『知恵を貸して欲しい。あなたの力が必要だ』と率直に話をして、党運営に努めることが重要だ」として、ベテラン議員の協力を得なければ、党の再生は困難だとの考えを強調した。」

んー、ちょっと違うような気がするのです。

勿論、私は前原と言う人が大嫌い。政治的にも認めないし、人間的にも変だと思います。党の代表になったとたんに小泉首相に擦り寄ったあのやり方は、完全に信用ならない人物という印象を固めざるを得ませんでした。

しかし鳩山氏は彼が代表に就任した時に、嬉々として幹事長を引き受けたんじゃなかったのでしょうか。だったら若い彼をいさめるのも、指導するのも全部鳩山さんの責任ではなかったのでしょうか。代表を批判するヒマがあったら、まず自己批判しろと思うのは私だけでしょうか。

自分の責任を棚上げして、言葉でいいくるめようとする小泉流のヴァリアントがここにも見られるように思います。

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コメント

>自分の責任を棚上げして、言葉でいいくるめようとする

マスメディア(マスコミ)の発達が原因で、内輪でしゃっべっているようなことが、表面に出やすくなったのか、意図的にそうしているのか・・・

いずれにしても嫌な傾向がどんどんひどくなりますね・・・

投稿: edc | 2006年3月21日 (火) 07:17

euridiceさん

一般的に色んな失言話は、マスコミの発達で内輪の話が出やすくなったせいというのはあるんでしょうね。
ただ小泉さんと鳩山さんの場合は、完全に狙いで喋ってると思うんですよね。
鳩山さんはとりあえず、今の民主党のていたらくは自分の責任じゃないよというのを、内外に明確にしておきたいんでしょうし。
小泉さんはキャッチコピーで示すことの有用さを覚えて、パフォーマンスとして十分に利用し尽くしてるという感じでしょうか。でも「それは意味が違うんじゃないか」とか、ちゃんと突っ込まない(突っ込めない)記者も悪いと思うんですが。政治家だけじゃなくて記者の質的低下もあるのかも。

投稿: TARO | 2006年3月21日 (火) 10:07

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