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2006年6月14日 (水)

リゲティも・・・

20060614ligetiなんと作曲家のリゲティも逝去されたそうです。
産経新聞によりますと、亡くなったのは一昨日12日で、ウィーンで死去したとのことです。83歳でした。(ネットニュース

リゲティはハンガリー人で、1923年、旧トランシルヴァニア(ルーマニア)で生まれ、ブダペストで学びました。56年のハンガリー動乱のさいにウィーンに亡命。その後常に話題作を発表してきた、現代作曲界の大御所です。

リゲティの作風は私にはとてもまとめられないのですが、その作品はごく初期の民俗音楽的なものから、87声部のミクロ・ポリフォニーという形式による「アトモスフェール」や、トーン・クラスターの手法を使った「ロンターノ」などの有名曲、初演時にもそして20年後のピーター・セラーズ演出サロネン指揮による最終決定稿(になった)上演のさいも、大変に話題になったオペラの「グラン・マカーブル」まで、多岐にわたっています。

私のFMエアチェック・リストを調べたらアトモスフェールは2種類の録音がありましたが、なぜかどちらもアバドでした(ウィーン・フィルとLSO)。ついでなのでリストの中からリゲティの曲(整理済みのものだけ)を書き出してみると、

アトモスフェール アバド指揮VPO
アトモスフェール アバド指揮LSO
ロンターノ アバド指揮VPO
ロンターノ ブレーズ指揮NYP
ロンターノ シャイー指揮コンセルトヘボウ管
ラミフィカシオン アバド指揮BPO
時計と雲 サロネン指揮コンセルトヘボウ管           
ヴァイオリン協奏曲 テツラフ(Vn)ブレーズ指揮LSO
チェロ協奏曲 ハレル(Vc)シャイー指揮ベルリン放響
13管楽器のための室内協奏曲 ブーレーズ指揮E・アンテルコンタンポラン
6つのバガテル ニコレ,ホリガー,ブルンナー,トゥーネマン,ヴラトコヴィチ
記念碑、自画像、運動 コンタルスキー兄弟(Pf)

あと未整理のものがいくつかはあると思うんですが、さほど録音を持ってなかったのが我ながら意外です。
CDはヴェルゴから数多く出ているほか、SONYから途中まで、その後テルデックがそれを引き継いで作品全集の録音が進められていました。

そしてもうひとつ。映画ファンにとっては、なんと言ってもキューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」です。「アトモスフェール」と「レクイエム」(ルクス・エテルナを含む)が、大変に印象的な使われ方をしていたので、ここからリゲティの音楽世界に入っていった方も多いかと思われます。(下にテルデックのCDの中から「レクイエム」が収録されたものをリンクしておきます。)

謹んでご冥福をお祈りいたします。

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コメント

はじめまして

リゲティ逝去の報、あなたのblogによって知りました。大切な人を世界は失ってしまいました。

僕もキューブリックの映画から、リゲティに入りましたが、ロンターノを繰返し聴いていた時代がありました。

僕にとって、リゲティは宗教的な体験に近い処に位置しています。

知らせてくれて、ありがとうございます。

リゲティのご冥福をお祈りしつつ、コメントしました。

投稿: チャーリー | 2006年6月14日 (水) 03:35

今夕はブーレーズ指揮パリ管とJ・ノーマンで「ダフニス」全曲とバルトークの「青髭」でしたが、「青髭」を始める前にブーレーズが「リゲティに捧げます」とアナウンスしてました。ノーノ、ベリオもすでになく同世代の彼は感慨があるでしょうね。彼も心なしか声にも張りがなくなってきたような気がしました。

リゲティは秋の芸術フェスティヴァルや放送局の現代音楽祭の招待作家になってましたから、色々聴けました。仏語も上手だしドラキュラみたいな風貌もどこか音楽とマッチしてましたね。

個人的には彼が冴え渡ってたのは、やはりまず「アトモスフェール」「ロンターノ」、それから「弦楽四重奏第2番」「レクイエム」「ラミフィカシオン」あたりまでだと思ってます。

「グラン・マカーブル」改訂版は期待して出掛けたサルツとその後シャトレで接しましたけど、音楽言語の退嬰化傾向にいささか当惑、それを正当化するほどの劇的感覚があるかというと考えてしまうところがあり、ポスト・モダンやネオ・エクスプレッショニズムが多く生み出した「フツーのオペラ」の一つかもとか思ってしまいましたけど。

投稿: 助六 | 2006年6月14日 (水) 08:26

チャーリーさん、はじめまして。
コメントありがとうございました。

岩城宏之さんの死去で、ネットのBBSをいろいろ見ていたら、突然リゲティが亡くなったという書き込みをみつけて、私も本当にショックを受けました。

最近の作品はまったく聞いてなかったのですが、かりにアトモスフェールとロンターノだけでも二十世紀の音楽史に残る偉大な作曲家だったと思います。

今村監督、岩城さん、リゲティと次々と訃報が続いて、なんだか気持ちが沈んでしまいますね。

投稿: TARO | 2006年6月14日 (水) 14:39

助六さん

「グラン・マカーブル」ザルツとシャトレとお聞きになってたんですか。アンチ・アンチ・オペラとか言うんですよね。ザルツブルクではセラーズの演出に不満で、リゲティが帰ってしまったとかいう話もありましたね。

ダフニス全曲と青髭というのもヘヴィなプログラムですが、そうですか、ブーレーズ

>彼も心なしか声にも張りがなくなってきたような気がしました。

かつての前衛の仲間達が次々と鬼籍に入るというのは、ブーレーズにとっては辛いものがあるでしょうね。
でもブーレーズの指揮で、同じハンガリー人のバルトークの作品というのは、なによりの追悼になったかもしれませんね。

投稿: TARO | 2006年6月14日 (水) 14:47

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