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2007年6月19日 (火)

タリアヴィーニ/愛の調べ ~思い出の名盤・15

20070619tagliavinijp直径30cmのアナログ・レコードをLP、12cmつまり今のCDサイズで両面にそれぞれ3分から5分ぐらいの曲が1曲入ってるのをシングルと呼んでいた――というのは、生まれたときからCDがあった今の若い方でもご存知だと思います。シングルの言葉はシングルCDという名称で残りましたし。シングルはたいがい真中に大きな穴が開いていたドーナツの形状をしていたので、ドーナツ盤とも呼ばれていました。

12cmのアナログ・レコードにはもう一つ、ドーナツ盤のような大きな穴が開いてなくて、片面10分ぐらい、ですから両面合わせてヒット曲が4曲ぐらい入ったものもありました。これはLPと同じ33回転で、正式には知りませんが通称コンパクトなどと呼ばれていました。

入っている曲の選択は、
▼2枚のシングルをあわせたお徳用盤。
▼LPから有名な曲を4曲ぐらい抜き出したミニチュア盤
のいずれかが多かったんじゃなかったかと思います。

映画音楽などでもこのコンパクト盤が出ていて、シングルじゃ物足りないけどサントラLP買うのもちょっと高いし、なんていうときに便利でした。
ライザ・ミネリの映画「くちづけ」などはサントラ盤が先にコンパクトで出て、いつLPが出るんだろうと思ってる間に、LPが出ないままコンパクトも店頭から消えて買い損ねたなんてこともありましたが。

この「タリアヴィーニ/愛の調べ」というのもそのコンパクト盤で、小学校の終わりぐらいから中学生ぐらいに、よく聞いていました。たぶん姉のものだったんだと思います。

入っていたのは「理想の人」、「カタリ」、レオンカヴァッロの「朝の歌」と、もう1曲、なんだったか・・・。
当然その頃は、この人が50年代のイタリア・オペラを代表するテノールだったとか、NHKイタリア・オペラで歌った「人知れぬ涙」で日本中のオペラファンを熱狂させたとか、そんなことは知らなかったんですが、とても惹き付けられるものを感じていました。特に「朝の歌」が好きでした。
――そのまま順調に育っていたら、イタオペ好き・テノール好きになってたはずですが、何故か少し違う方向に行ってしまいました。

大人になってこの「愛の調べ」を、ちゃんと全曲で入ってるオリジナルのLPで欲しいなと思って調べたら・・・。

無いんですね、そんなものは。

私はそういうタイトルのオリジナルLPから4曲をピックアップしたんだろうとばかり思い込んでいたんですが、どうやらタリアヴィーニのオリジナル・アルバムとは全く無関係に、有名曲を集めて「愛の調べ」なんてつけただけだったらしいのです。

このコンパクトのジャケットは、なんかコロコロ太ったおっさんが大きく口をあいてる写真だったんで、タリアヴィーニという人はとにかくオデブさんなんだと思ってましたが、なんでも若い頃は絶世の2枚目だったんだとか。

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コメント

ありましたね、けっこう買ってました。 500円ならけっこう気軽に買えますものね。
TAROさん制作のジャケット、ナポリ湾をバックにという構図はお馴染みですね。

投稿: keyaki | 2007年6月20日 (水) 02:52

私の33回転レコード初体験も
>ドーナツ盤のような大きな穴が開いてなくて、片面10分ぐらい
これだったと思います。中学に入ったころかしら、
なんかクラシックの小品集みたいなので、
10枚ぐらいだったかしら??がセットになったのを
買ってもらったんですね。
それこそ穴があくほど聴きました。

投稿: edc | 2007年6月20日 (水) 10:15

keyakiさん

ナポリ湾をバックにというのは、ほとんどのテノールのナポリ民謡集がこれでしたね。
ディ・ステファノのはこのパターンともう一つ、舟漕いでるのもあって、そちらは斬新でしたが。

投稿: TARO | 2007年6月20日 (水) 13:21

euridiceさん

へえ~、コンパクトでクラシック10枚組みのなんてあったんですね。小品集だと片面2~3曲は入るでしょうから、40曲以上は入ってる勘定ですよね。
小品集で30cmLPを10枚だとちょっとウザい感じですが、このぐらいだとピッタリかもしれませんね。

投稿: TARO | 2007年6月20日 (水) 13:27

>生まれたときからCDがあった今の若い方でもご存知

それが案外、今の子は知らないみたいなんですよ。
LPはDJが使ったりして一部今でも現役ですが
シングルとかドーナツ盤を見たことがない若い子が多いようです。
昔は25cm(10インチ)LPもありましたよね。さすがに私が
物心ついた頃にはレコード店で見ることはありませんでしたが
父が買ったクラシックの10インチLPが何枚か家にありました。
33回転のシングル(…コンパクト盤という名前なんですね)は
自分でも買いました。名曲アルバム的なものが多かったですね。
小学生の頃はお小遣いの関係でLPを買うという感覚が無かったので
ありがたかった。もちろんクラシック物のドーナツ盤もありました。
あの頃は演奏家はこの人でなきゃ、とかそういうことは一切なく
とにかく聴きたい曲が聴ければ何でもOKでした。

タリアヴィーニの伝説のネモリーノ見たさでDVD購入しました。
途中、紙芝居になったりしますが、動くタリアヴィーニの
「人知れぬ涙」を見ることができるだけでも価値はあります。
日本中のオペラファンを熱狂させた、というのも納得!
確かにこの頃はもう二重アゴのおっさんになっちゃってますが
復刻CDのジャケット写真など見ると超二枚目ですよね〜。

>何故か少し違う方向に行ってしまいました。
TAROさんの身に何があったのでしょう・・?(^^;;

投稿: ayame | 2007年6月21日 (木) 00:18

ayameさん

>案外、今の子は知らないみたいなんですよ。

え。そうなんだ。そのうちCDも知らなくなるんでしょうねぇ。音楽ってダウンロードして聴くものだと・・・

そういえば、30cmLPより一回り小さいサイズのLP、ありましたね。よく覚えてませんがライト・クラシック系が多かったような記憶も。値段が思い出せないんですが、きっと30cmよりは安かったんでしょうね。

タリアヴィーニのNHKイタリア・オペラの映像は、私は数年前にTVで放送されたときに見ました。
あのとろけるような歌を生で聴いた人たちが、パヴァロッティの歌にさえ甘美さが足りないとか、香気が不足するとか文句をつけたくなるのは、分からないでもないですね。
まあ私自身はドニゼッティ、ベッリーニはパヴァロッティとクラウスですけど。

>TAROさんの身に何があったのでしょう・・?(^^;;

そんな大した話ではなくて(笑)、イタリア・オペラはソプラノに。男性歌手はドイツリートのバリトンに好みが移りました。
基本的にはイタリア・オペラの男性歌手は、ちゃんと役割を果たしてくれればそれでいいですという感じでしょうか。ソプラノに対するほど、情熱は傾けられないですね。

投稿: TARO | 2007年6月21日 (木) 11:37

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