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2007年7月 4日 (水)

「あるスキャンダルの覚え書き」

はじめに

ソプラノ歌手のビヴァリー・シルズが亡くなられたというのを、keyakiさんのサイトで知りました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

 * * *

20070704botesonascandaljpさて「あるスキャンダルの覚え書き」。
大ヒット続映中だそうですが、いやあ、ほとんど内容を知らないで見に行きました。まさかこういう展開だったとは。

主演はイギリスが誇る名女優ジュディ・デンチと、人気&実力を兼ね備えたナンバーワン・スターのケイト・ブランシェット。
映画の宣伝から引用しましょう。

『ベテラン教師バーバラはある日、現れた美術教師シーバを見て「彼女こそ、私が待ち望んだ女性に違いない」とひそかに興奮し、日記に彼女の様子を書き綴る。自身を見失い、孤独から抜け出せないという共通点を持つ2人が他人との関わりをあまり持つ事がない都会で人との繋がりを渇望する。』

すでにこの紹介文だけでもなんだかレズビアン的匂いがするし、どう考えてもオードリー・ヘップバーンとシャーリー・マックレーンの「噂の二人」みたいな内容の話を、もっと格調高い文芸大作にした、と――思いませんか?
でもってデンチとブランシェットの演技合戦も楽しめたりして。

映画の出だしは確かに、大変に抑えたカメラで格調高く始まります。ただちょっとフィリップ・グラスの音楽が妙に不安を煽り、「ん、もしかして少し違う?」

で、話が進むにつれて、徐々に「違う感」が強まっていきます。デイム・ジュディの表情もどんどん微妙になってきて・・・
このデンチの表情の変化と、ブランシェットの見事な役作りは見所で、二人とも今年のアカデミー賞の主演女優賞と助演女優賞にノミネートされています。

まだ見てない方のために、ストーリーは書きませんが、リチャード・エアの各シーンの演出は非常に見事。カメラワークも的確で、ラストシーンまで、一瞬も飽きさせずにグイグイ引っ張っていきます。

「孤独な人間の心の闇を描いた人間ドラマ」という宣伝文句もあって、それはかなり違うと思いますが、別の意味で面白いし、ブランシェットの演技だけでもかなり凄いので、お薦めできます。

ラストシーンだけちょっと不満。誰でも考え付きそうな平凡な結末だし、深みにも欠けるかと思います。何か別のシーンがあったんじゃないかと。映像は美しいんですが・・・

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コメント

僕も15歳の子との話がメインなのかなぁと思っていたら、意外な展開にビックリ。怖かったけど、なぜか分かるっなぁとうなずく自分もいたりして、色々と考えさせられました。

投稿: Ken | 2007年7月 5日 (木) 00:13

Kenさん

私にいたっては15歳の話も知らなかったんです。ジュディ・デンチが現場をみたあたりから、ええっこんな話だったの?状態に。
その後どんどんデンチのキャラが表面に晒されてきて・・・

ある意味、すごく怖い話ですよね。でも怖いで終わらないものも潜んでいて、なかなか引きずる映画でした。

投稿: TARO | 2007年7月 5日 (木) 13:34

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