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2012年1月18日 (水)

レオンハルト逝去

20120118_leonhardt すべての音楽家の尊敬を集めた古楽界の巨匠グスタフ・レオンハルトが、16日アムステルダムで亡くなったそうです。83歳。謹んでご冥福をお祈りいたします。

1950年代からチェンバロによるバッハ演奏で頭角を現し、作曲当時の楽器を使った古楽演奏の第一人者として名声を博した。指揮やルネサンス・バロック時代の奏法研究でも知られ、アムステルダム音楽院教授を長年務めた。77年に初来日して以来、日本で多くのファンに親しまれた。2011年にも来日した。
(読売新聞)

レオンハルトは世界で最も著名な演奏家の一人ですから、いまさら多くを語る必要もないかもしれません。去年5月という大変な時期に来日して(もちろん私は聞けませんでしたが)チェンバロとオルガンの6回ものコンサートを開いてくれたことに関しては、多くの日本のファンが感謝と感動の声を綴っていました。

それにしても…なんだか訃報ばかり書いてるような気がします。気のせいでしょうか?去年のリズの死あたりからずっと「二十世紀が死んでいく」――そんな感じを受けています。

レオンハルトがテレフンケンにいれたバッハのカンタータを聞いて、故人を偲びたいと思います。

気づかないうちにアクセス数が50万を超えていました。皆様にこころから感謝申し上げます。もし50万を踏んだ方がいらっしゃたら教えて下さい。

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コメント

日本では80年代初めまでは、皆川さん、服部さんは初め、レオンハルトには懐疑的意見が多かったですよね。
ブリュッヘンに早くから入れあげてた佐々木節夫さんのような方もおられたけど、氏がレオンハルトをどう評価されていたのかは正確に知りません。
今の日本の状況はよく知らないんですが、今は磯山さん初め、レオンハルトは絶対的な扱いなんでしょうか? 
日本はやはり最長老音楽家は尊敬される傾向があるような気がしますが、まあこれは仏も同じですね。

私はそうしたイメージのせいもあったのか、レオンハルトやクイケンはピンと来ないままで、80年代半ば、クリスティ、ガーディナーら古楽第2世代に後押しされて古楽器ブームに沸いていた仏でレオンハルトやハルノンクールが殆ど神様扱いを受けてるのに驚き、訝しくも思ったものでした。

そんなわけで、私は彼の実演は90年代に4回聴いただけでした。1回目はチェンバロ独奏で確かクープランやフォルクレなどオール・フランス物。節がボキボキいうようなフレージングは私には人工的に感じられ面食らいました。

次にサン・セヴラン教会での指揮。オケの名は18世紀管だったかラ・プティット・バンドだったかも覚えてません。ハイドンの交響曲、C・シーデンのソロでモーツァルトの「エクスルターテ・ユビラーテ」、最後はモーツァルト40番だったような(要確認)。この時は素っ気無いけどフレージングも違和感がなく、密かだけど的確な管弦のバランス効果による清楚な音色感に好感が持て、初めて彼の美質が少し分かり始めた気がしました。

それで、今度は同じサン・セヴランでシャピュイゆかりのアルフレッド・ケルンのオルガンを弾く会に行ってみました。ボワヴァンとかフランス物が主で、ムファットとかドイツ物も入ってバッハはなかったような(要確認)。これはまた相変わらず素っ気無くて何か固いし、元の木阿弥になっちゃった感じでした。柔軟で閃きがあり緊張感も欠けてないシャピュイのオルガンが好きだった私の趣味のせいもあったかも知れません。

最後はチェンバロ独奏でオール・バッハ。何とも禁欲的で内的緊張のあるバッハではありましたが、「いや息が詰まった。こんな愉悦感ゼロのバッハはもうゴメン」というのが正直なところで、私はその後レオンハルトを聞くことはありませんでした。

今振り返ると、「禁欲的」「カルヴィニスト」「ジャンセニスト」というのが彼の身上だったのだろうとは思いますが、「禁欲的」演奏スタイルって他に誰がいたかなと考えると、私にはせいぜい80年代以降のジュリーニくらいしか思いつきません。そのジュリーニも一種の微笑みはあった。まあそれでも私は血の気が抜けたようなジュリーニのスタイルもどちらかというと苦手ななんですが。リヒターは厳粛だけど表現主義的で「禁欲的」というのとはちょっと違いますしね。

パリでの12月12日のチェンバロ・リサイタルが最後の演奏会になったそうです。もうガンで死が近いのは知ってた上で最後の演奏会を続けていたそうですね。「終演後は誰にも会わずすぐ帰らせてくれ」というのが条件だったそうですが。
日本にも鎮魂の思いで来たんでしょうね。

投稿: 助六 | 2012年1月21日 (土) 06:56

助六さん

今は絶対的な扱いかと思います。
ただそれはレオンハルトの音楽が好まれてるということではなくて、おっしゃるような「最長老音楽家は尊敬」ということだろうと思います。

確かにレオンハルトのチェンバロ演奏と、指揮してのバッハの宗教曲の演奏ではかなり異なる印象を受けます。実は私も彼のチェンバロ演奏には、あまり惹かれるものはないんです。立派なだなあとは勿論思いますけども…同じ「禁欲的」演奏だと、例えば故エディット・ピヒト=アクセンフェルトなどは文句なしに惹きつけられるんですが。アクセンフェルトもカチッとしてて禁欲的そのものなんですが、どこが違うのかちょっとわからないんですけどね。フレージングの自然さでしょうか?

でも指揮の場合は確かに違いますね。テルデックのバッハのカンタータ全集でもアーノンクール担当のがなにかと引っかかってくる所があるのに対して、レオンハルト担当のものは本当になめらかに聞ける。おっしゃるように「清楚」そのもので非常に好きです。曲がバッハのカンタータだからというのもあるんでしょうけど、心が清らかになる感じ。

>もうガンで死が近いのは知ってた上で最後の演奏会を続けていたそうですね。

ああ、そうなんですか。レオンハルトは確か前回の来日の時にも、すでに年齢的なもので「もう日本に来ることはないだろう」みたいな発言をしていたと思うんです。なのに今回来日できたので「あ、なんだ元気だったんだ」と思っていました。でも、そういうことだったんですね・・・

投稿: TARO | 2012年1月21日 (土) 14:12

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