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2012年4月11日 (水)

もはや脱力する力も残らず…壊れゆく大阪

20120411 馬鹿すぎる・・・あまりにも馬鹿すぎる・・・

大阪市の橋下徹市長は10日の大阪府・市統合本部会議で、在阪の交響楽団などが1億円の公的支援を競うコンテスト案を提示した。
起伏のある未舗装のコースをバイクで走るモトクロス場を大阪城公園内に特設し、レースイベントを開催する構想も提案した。今後、実現性を検討するという。

補助金見直しを進める市の改革プロジェクトチームは大阪フィルハーモニー交響楽団(大フィル)への年1億1000万円の補助金の25%カット案を打ち出している。橋下市長は「補助金をもらうのが当たり前になっている。賞金1億円のコンテストを開き、楽団同士で競わせてはどうか」と提案。音楽イベントの開催など優勝楽団への特典にも言及した。

また、大阪の知名度を世界的に高めるイベントとして、国特別史跡の大阪城公園西の丸庭園でモトクロスレースを開催する案も明かした。市教委によると、特別史跡の現状変更には文化庁の許可が必要だという。

(読売新聞)

市の財政がぎりぎりで待ったなしの状態というのであれば、文化予算にお金をさけないというのも判ります。明日食う米にも困ってる人に、千円のコンサート・チケットを買えと言ってもそれは無理な話です。でも、な~んだ1億円も無駄金があるんじゃないですか。

賞金1億円に加えてコンテストとやらの準備の費用、会場使用料、音楽イベント開催のための(告知等も含む)費用。巨額の出費が予想されます。そんな金、どこから捻出してくるんでしょう。

20120411osaka_castle_2 大阪城公園西の丸庭園でモトクロスというのも馬鹿げていて、無形文化だけでなく有形文化にまで敵意を持っているとは。どこまで文化を壊せば気がすむんでしょうね、この人は。

しかし実はそんなことより重大な疑惑があります。産経新聞によれば、

>大阪市の橋下徹市長は、民間企業からモトクロスの世界選手権を大阪城の西の丸庭園で開催したいという打診があったことを明かし、

とのこと。民間企業というのは当然なんらかのイベント会社であろうと思います。○○興業というやつ。この手の業界は暴力団と密接な関係のある会社が多いと思いますが、どうなのでしょうか。(もちろん○○に吉本が入る可能性もあります。)おじさんの建設会社に儲けさせるチャンスでもあり、橋下氏にとっては一石二鳥の名アイディアなのかもしれないですね。

文化庁が許可出すわけないでしょうが、それでまた逆ギレするんでしょうね。せっかく面白いアイディアを出しても、国の役人が足を引っ張る的な。

先日たばこを吸って火災報知器を鳴らした地下鉄駅の助役を、橋下氏が懲戒免職にするよう指示したというのがニュースになってましたが、この方はどんどん異常になっているように思われます。

橋下氏にとっては自分が市役所に乗り込む以前からいた職員は全員敵。その一方でこの春採用になった新規の職員には「「皆さんはきょうから公務員です。市民に対し命令する立場となり、非常に重いが、ものすごくやりがいのある職務です。大阪市役所は大阪府庁とタッグを組んで今まで日本政府ができなかったことにも挑戦しています。市民のため、大阪のため、日本国家のために頑張りましょう
などと挨拶しています。

これほど話題になっていて、なおかつ大阪市役所に入るということは橋下氏の方針に賛成の人が多いのだろうと思います。橋下氏の議会軽視から考えて――そして漏れ伝え聞く議員の質の低さから考えて――、維新の議員たちではなく、今年度から市に入ってくる若い職員たちが、これから手足となり橋下氏のために動くようになるのかなと思います。

いうならば橋下公務員ユーゲント。

ひたすら背筋が寒くなるばかりです。

※画像はいずれもWikipediaから。2枚目は西の丸庭園にある大阪迎賓館。

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コメント

え?!、え?! 絶句ですが、

>市民に対し命令する立場
こんな発言、完璧に「舌禍」扱いするべきことじゃないですか。

>いうならば
××は○○を駆逐するわけで、新任教師辞退者も過去最高だったというし、
先生も自治体職員もぜんぶ類は友を呼ぶの人しかいなくなっちゃう・・
同類じゃなければ避けますものねぇ・・
こうやって変な社会って意外と簡単にできあがっちゃうんでしょう。
桑原、桑原です。

こういう類いの人を一度選んだらアウトっていうことになってほしくないです。

コメントのこと、ありがとうございます。

投稿: edc | 2012年4月12日 (木) 08:01

euridiceさん

>こんな発言、完璧に「舌禍」扱いするべきことじゃないですか。

普通そうだと思うんですけどね、どこも問題視しませんね。私はNHKニュースで知って驚いたんですけど、もちろんNHKも批判なしに伝えています。

でもどうせ批判されたらなんだかんだと屁理屈をこねて正当化するんですよ、いつものように。「大震災のようなことが起きたらどうするんです?自衛隊だって警察だって国民に指示・命令する必要があるでしょう?あなたがたのように机上の空論で言葉尻捕まえてばっかりいるから、いざというときになんの役にも立たないんですよ。公務員が市民に指示を出すことは当然ありえます!」みたいな感じかな。

指示と命令は違うけど、わざと混同する。極端な例を出して拡大解釈し、あたかもそれが通常であるかのように一般化する。で、ついでに話そらすためにマスコミ批判を始めたりするんです。この人のやり方はパターン化してるから、もう完全に読めちゃいますね。

>××は○○を駆逐するわけで、

すごい駆逐してますね。こんなに簡単に社会をつくり変えることが出来るんだってのは、本当に驚きです。でも橋下市長自体は行政手腕なんかないだろうし(これほど馬鹿なんだもの…)、府知事から市長に転身したように、大阪市の財政も悪化させたまま何かに転身すると思うんですよね。その時この橋下ユーゲントたちは、かなり肩身の狭いことになるんじゃないかなと思います。そうなると旧世代は橋下&彼の維新の会に潰され、新世代は上から復讐されて世代間の亀裂も深刻になり、大阪の行政はますます悪くなるだろうと予想します。悲惨です。まあ私たち他地域の住民は、見守ることしか出来ないわけですが。

>コメントのこと、ありがとうございます。

どういたしまして。

投稿: TARO | 2012年4月12日 (木) 15:15

「賞金1億円のコンテストを開き、楽団同士で競わせてはどうか」 ― 競うのは良いですが、そもそも目的がはっきりしない文化助成で評価の基準がないです。民主的な評価としてもどれだけ感動を与えられたとかの評価も、ソヴィエト並みのあわせるあわせないで大きな音が出るかどうかの評価も同じように一面的なものですからね。

何のために税金で文化助成しなければいけないか、そうした思考無しに捉えると、楽師さんオリムピックのごときイヴェントでしか考えられないのでしょう。そうした責任は無教養な政治家にあるのではなく、ジャーナリズムや文化人にあるのです。まさしくこうした短絡な発言しか出来ない人間が育っているのも文部省と日教組の責任ですかね。

投稿: pfaelzerwein | 2012年4月12日 (木) 18:27

pfaelzerweinさん

これはあくまでも想像なんですが、多分橋下市長の発想の中には3つの要素があると思うんです。

1)芸術家でも常に競争して金銭の獲得に必死になるべきだ。安定した状況で自己の芸術を深めたいとか、内面を見つめたいとかはありえないことなのです、彼の中では。他から抜きん出るということは、必死になって金儲けすることであり、それだけが「善」なのですね。これは橋下氏だけでなく経済ブレーンである大前研一氏にも通じるのだろうと思います。

2)人生は博打だからこそ面白い。賭博人生をいかにかいくぐってうまく生きるかが彼にとっての「美」であって、オーケストラも競って1億円かもしくは無かという博打にかけるべきだ。

3)人間なんて下品なものである。上品ぶってオーケストラなんて言ってるが、どうせお前らも金が欲しいんだろう、ペシペシ(<札束で横っ面を叩く音)。これこそが彼にとっての「真」であって、品性に欠けることを恥ずかしく思わない風潮の最先端にいますよね。

教育の問題、少年時代の環境の問題は大きいと思いますが、それだけでもないんだろうなあとも思います。
まあ、こういう人間は何時の時代にもいましたが、それが地域行政のトップに上り詰めることが可能だというのが、やはり時代なんでしょうか…(あ、でも最後のは時代劇の悪代官ぽいから、違うかも。)
本人は自分なりの真善美を備えてると思ってるので自信たっぷりなんでしょう、おそらく。

投稿: TARO | 2012年4月12日 (木) 22:09

「上品ぶってオーケストラなんて言ってるが」 - これは大阪感覚をも伝えていて、この件の分析を容易にするキーワードかと思いました。音楽に限って更に言及すると、大阪の聴衆には「ぶっちゃけた」覚めた意識がどこかにあります。要するに官製文化を素直に受け入れる東京の聴衆に比べると、絶えず疑いの目があって、洋楽の受容にもカタライザーを必要としているかのように見えます。

その件に関しては吉田や柴田なども言及していますが、名古屋なら芝居の伝統の延長でのオペラ受容などです。大阪の場合は更に土台となる伝統文化の芸域が広がります。そうした土台なしに、東京の聴衆のような態度で平均率がどうだとかフランコ流派だとかの範疇で認知することはないのです。そうした聴態度は所謂スノビズムとして容易に批判の対象となります。

反面、歴史的な文化的な基盤の上での認知・鑑賞力がそこに働くと、東京の会場ではありえない一体感のある集中度と理解度を示すのが大阪の会場でよく観測された状況です。これは、同じマーラーの交響曲などで、ドイツとスイスにおけるほどの差が東京と大阪での理解度の差として顕著です。

そこから分るようにこの件での分析も、日本の有権者が誰もが気づきだしている違和感をぶっちゃけてしまう政治家に心からの賛辞が贈られるのは、大阪の反官の意識だけでなくて本能的な文化感覚があるからでしょう。しかし、同時に聴衆の質の高さと同じようにその本質を見抜く力もなくはないのですが、現状ではどちらかと言うと「やってまえ」の自暴自棄な感覚の方が有意に働いているかと思います。

そのような大阪感覚から観測すると理解度は高まるかと思いました。そうした感覚に直接訴えかけるのが、一部の成功しているタレントであり、政治家です。

投稿: pfaelzerwein | 2012年4月13日 (金) 16:35

pfaelzerweinさん

なるほど世代論という縦軸と地域論という横軸の両輪で読み解いていくと、おっしゃるように理解度は格段に高まるかもしれませんね。

私のように生まれも育ちも東北だと、関西の文化というのは物凄く遠いものを感じます。関西人・大阪人というのもよく理解できないところが多いのです。
東北は東京以上に官製文化を従順に受け入れる風土がありますし、もちろん政治だけでなく文化的にも保守的ですし、関西のノリには眉をひそめる人が多いと思います。
いま橋下市長が大宣伝して取り組んでいる地方公務員の給与引き下げや、老人無料パスの一部負担、ゴミ回収の料金一部負担など、いずれも宮城県や仙台市はずっと前からやっていて、私達から見ると「そんなの淡々とやれよ、何をいちいち大騒ぎして改革者アピールしてるんだ」とウザさ&胡散臭さを感じざるをえないのです。

>同時に聴衆の質の高さと同じようにその本質を見抜く力もなくはないのですが、現状ではどちらかと言うと「やってまえ」の自暴自棄な感覚の方が有意に働いているかと思います。

ではまだ将来に希望が持てるということでしょうか。本来持っているはずの本質を見抜く力を、大阪の人々がきちんと行使してくれることを期待したいものですが、大阪の人々がそこに気づく頃には橋下氏は国政に転身し、日本全国が文化の焼け野原になるのかも知れません。大阪のスタイルを全国に広めるというのが維新の目標みたいですし。

投稿: TARO | 2012年4月13日 (金) 22:29

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