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2012年4月 2日 (月)

サンスイが民事再生法

20120402_sansui エルピーダに続いて、今年に入って2件目の上場企業の倒産です。
それがいずれも半導体、オーディオというかつての日本のお家芸だった業種であるところに、時代の流れを感じます。

東京証券取引所第1部上場の音響機器メーカー、山水電気は2日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、受理されたと発表した。5月3日付で上場廃止となる予定。同社によると昨年12月末時点の負債総額は約2億円。山水は1944年の創業。「SANSUI」ブランドの名門メーカーとして知られたが、オーディオブームの衰退などで経営が悪化。2001年にグランデ・グループ(香港)の傘下に入り経営再建を目指していた。
(共同通信)

サンスイといえば私達が子供の頃は日本を代表する名門オーディオメーカーでした。私は山水製品は持っていませんでしたが、ブッラクフェイスの重量級アンプと木材で格子柄に組んだエンクロージャーのスピーカーは、今もサンスイの代名詞として記憶に残っています。

またJBLの総代理店だった時期もありました。JBLのスタジオモニターを日本のコンシューマーの間に大ヒットさせたのは、サンスイの功績かも知れません。特に4343は黒田恭一さんが使っていて、そのせいでクラシック・ファンにも急激に知名度を高めていきました。それまではアメリカのスピーカーはJAZZ向け、クラシックにはタンノイといったような偏見があったかと思います。(その後日本人の――というより世界的にだと思いますが――スピーカーの好みはB&Wに代表されるイギリス製に移っていくわけですが。)

どうしてでしょうか?80年代前半か半ばぐらいからサンスイの製品は急激に色あせていったような印象があります。
1990年に英国のポリーペック・インターナショナルに買収されているので、やはり80年代に経営悪化の道をたどっていたのかもしれません。
ちなみにこのポリーペック・インターナショナルも1991年に倒産するのですが、ロンドン証券取引所の上場企業だったにもかかわらず、経営内容が不透明で、倒産後に経営者による株価操作などが明らかになり、英国に《企業財務に関するガバナンス委員会》が設置されるきっかけとなりました。

ポリーベックの倒産後、香港のグランデ・ホールディングスとの関係ができ、2001年に完全にグランデ・ホールディングスの傘下に入ります。しかしこのグランデ・ホールディングスも昨年5月に事実上の倒産。現在は音響製品の事業は全く行ってなくて、過去の製品のアフターサーヴィスに専念していたようです。

不景気、オーディオ・ブームの衰退、デジタル化への対応の遅れなどなど、色々理由はあったのかもしれませんが、当時のオーディオ界のライヴァルであったパイオニア、SONY、テクニクス(現パナソニック)、ONKYO、YAMAHA、マランツ、アキュフェーズ、ラックスマン、TEAC、Denon そしてケンウッドと日本ビクター(この2社は経営統合して現在はJVCケンウッド)といったメーカーが今も健在であることを考えると、なぜにサンスイだけが早い段階でジリ貧になっていったのか、不思議な気がします。経営者が時代を見誤ったのでしょうか?

※ 画像は「ステレオ・サウンド」84年秋号のサンスイの広告を加工したものです。

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